「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」結果発表!投信選びの勘所とは

Fund of the Year 2022の結果
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どうも、みとま しんです。

先日、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」の結果発表がありました。

このアワードは、事情通の投信ブロガーが推しファンドに投票。
結果がランキング形式で発表されます。

【関連記事】私も初めてFund of the Yearに投票しました!
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022に初参加&投票しました【FOY2022】

運営も投票も一般の投資家が行うので、入賞するのは個人にとっての良いファンド。
金融機関の売りたいファンドではありません。
とても参考になるアワードなので、結果をチェックしておきたいところです。

今回の記事では「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」の結果をお伝えします。

先に言ってしまいます。

1位はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)でした。

記事は単なるランキング発表では終わりません。
Fund of the Year 2022の投票結果を深堀りしていきます。

  • トップ3のファンドについては、少し詳しく取り上げます。
  • 私が投票したセゾン・グローバルバランスファンドの情報も厚めです。
  • 投票コメントからいい投信を選ぶポイントを探っていきます。

本記事で提供するのはFund of the Year 2022の結果と、投信の目利き力アップです。

個人に支持されているファンドを知る。
投信を見る目を養い、間違いのないものを選ぶ。
それができれば、あとは長期で積み立てれば王道の資産運用を実践できます。

こんな方のお役に立ちます。

Fund of the Year 2022の結果はどうなった!?

そもそも「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」ってなに?

いま、個人に支持されているファンドTOP3を押さえたい。

どんな評価軸を持ってファンドを選べば良いか考えたい。

セゾン・グローバルバランスファンドに関心のある方にもおすすめです。
私が投資をしている唯一のファンドなので、情報厚めです。

それでは、ご覧ください。

目次

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022の結果が発表されました

金メダル

去る2023年1月21日。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」の結果が発表されました。

結果発表の直後から、入賞各社はニュースリリースを発表しています。
影響力のあるアワードであり、業界からも注目されています。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022とは

アワードの概要です。
公式HPから引用します。

証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。

引用元:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」は一言で言うと個人にとって良い投信の人気投票です。

Fund of the Yearは徹底的に市井の投資家の目線に立ったイベントと言えます。

なぜなら運営しているのは、無償ボランティアの一般投資家有志。
そして推しファンドに投票するのも、一般の投資家(ブロガー)だからです。

投票結果は私たち「ふつうの人」にとっての良いファンドとは何か教えてくれます。

また、表彰式で発表される各投票者の投票コメントは必見です。
投票した人の思想が滲み出ており、読みごたえがあります。

投票方法

今年から投票方法が変わりました。

  • 投票者は最大で3つの投資信託に投票できます。
  • 投票順に、1つ目の投資信託には3点、2つ目の投資信託には2点、3つ目の投資信託には1点が自動的に配点されます。
  • 1つ目だけの投票、1つ目と2つ目だけの投票も可能です。
引用元:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022

今回からYouTuber、Twitterユーザーにも投票権が。でも・・・

これまでFund of the Yearに投票してきたのは、投信ブロガーでした。

今回はYouTuber・Twitterユーザーの投票も、試験的に行われました。
より幅広い個人投資家に参加してもらいたいという思いからです。

しかし、結果的にYouTuberの投票結果は発表されませんでした。
有効投票者数がゼロだったからです。

よって今回の結果発表は、投信ブロガー版・Twitterユーザー版の2本立てになりました。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022の結果

ベンチでパソコン作業をする男性

結果発表の前に、これからちょくちょく出てくる単語について簡単に触れておきます。

  • インデックスファンド
    ある市場の値動きと同じ値動きを目指すファンドです。
    例えば、全世界株式インデックスファンドは、世界中の株式全体の値動きと連動した値動きを目指します。
  • アクティブファンド
    市場の値動きに追従するのではなく、独自の運用方針に沿って投資を行うファンドです。
    一般的にはインデックスファンドを上回るリターンを目指すものが多いです。

それでは投信ブロガー版のFund of the Yearから結果を見ていきましょう。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022の結果(10位以内)

1位eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
2位<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
3位eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
4位バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
5位eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
6位セゾン・グローバルバランスファンド
7位ひふみ投信
8位楽天・全米株式インデックス・ファンド
9位結い2101
10位農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね

表は公式HPをもとにみとま しん作成。

結果はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の4連覇でした。
※以下オルカンと略すことがあります。

投信界隈を眺めていると、多くの方が1位はオルカンだと予想していましたね。

私も投票した時の記事でこのファンドが1位だと考えていました。
はたして、そのとおりになりました。

トップ3には、投資先別で一番人気のファンドが並ぶ

Fund of the Year 2022のトップ3。
これを見ると、投資先別でもっとも人気があるファンドが分かりますね。

このようになります。

全世界株eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)全世界の株式に低コストで投資。
業界最低水準の運用コストを目指し続ける。
他社類似ファンドに追従して信託報酬を引き下げ
先進国株<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド日本を除く先進国の株式に低コストで投資。
長期の運用実績(2023年で10年)。
自律的に信託報酬を引き下げ、個人投資家から信頼を得ている。
米国株eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)アメリカの主要500社の株式に低コストで投資。
純資産総額は全投信中トップの約1.8兆円(2023年2月6日現在)。
他社類似ファンドに追従して信託報酬を引き下げ

表はみとま しん作成。

いずれも定番。
間違いのないファンドたちです。

#TwitterFundOfTheYear2022(β)の結果

いいねとRT

次にTwitterユーザーの投票結果を見てみましょう。

#TwitterFundOfTheYear2022(β)の結果(10位以内)

1位eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
2位農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね
3位eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
4位セゾン・グローバルバランスファンド
4位eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
6位<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
6位eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
8位バンガード・米国高配当株式ETF
8位農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶねグローバル
8位結い2101
8位楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
8位SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
8位MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信
8位eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

表は公式HPをもとにみとま しん作成。

1位は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)でした。
投信ブロガー版のFund of the Yearと同じく、ぶっちぎりの得票数でした。

私はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がトップと踏んでいましたが、はずれ。
多くの投資家がよりディフェンシブな全世界株式を選び、手堅く運用する姿が想像されます。

2位・3位は投信ブロガー版からジャンプアップ

1位はぶっちぎりでオルカン。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」と同じ結果になりました。

でも、2位・3位は投信ブロガー版とは大きく違う結果に。
まとめます。

2位農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね投信ブロガー版では10位。
米国に上場している企業に長期厳選投資をするアクティブファンド。
運用実績のよさに加え、運用哲学投資家との関わり方を評価する声も。
3位eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)投信ブロガー版では19位。
日本を除く全世界の株式に低コストで投資。
オルカン同様、業界最低水準の運用コストを目指し続ける。
日本の個別株を持つ投資家などから支持。

表はみとま しん作成。

いずれも「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022」での順位は2ケタ代でしたが、順位が大きくアップしました。

私が投票した2つのファンドはどうなった?

投票する議員

私は今回、以下2つのファンドに投票しました。

  • セゾン・グローバルバランスファンド:3点
    ⇒万人が投資を続けやすいファンドであることを評価しました。
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):2点
    ⇒業界最低水準のコストで全世界の株式に投資できる点を評価しました。

結果はこのとおりでした。

投票したファンドブロガーTwitter
セゾン・グローバルバランスファンド6位4位
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)1位1位

表はみとま しん作成。

両方とも上位にランクインして嬉しく思います。
オルカンについてはかなり触れてきたので、ここからはセゾン・グローバルバランスファンドについてお話していきます。

セゾン・グローバルバランスファンドが今年もランクイン

セゾン・グローバルバランスファンドのパンフレット

私が投資をしているただ一つのファンド。
それがセゾン・グローバルバランスファンドです。
※以下グロバラと略すことがあります。

Fund of the Year 2022では6位(ブロガー)、4位(Twitter)にランクインしました。

数あるファンドの中でも、グロバラは根強い人気があります。
Fund of the Yearでの入賞実績を見ると、安定した支持を得ていることが分かります。

過去の実績を見てみましょう。

セゾン・グローバルバランスファンドの
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year入賞実績

順位順位
2007120154
2008320165
20096201711
2010720186
2011820197
20121120204
2013820217
2014320226

表はみとま しん作成。

ほとんどの年で10位以内にランクインしています。

なにを隠そうグロバラは、10位以内の入賞回数ナンバーワンのファンドです。
16回のFund of the Yearのうち14回も入賞しています。

毎年多くのファンドが生まれては時代遅れになっていきます。
でもグロバラは設定から16年間選ばれ続け、今も渋く輝いています。

Fund of the Year 2022でセゾン・グローバルバランスファンドが受けた評価

今年のFund of the Yearでグロバラに寄せられたコメントを見てみます。
どんなところが、個人投資家から評価されているのでしょうか。

ほかにもこんなコメントがありました。

国際分散してあって、そこそこ低コストならそれでいい。最も大切なのは続けること。

これ1本で全世界に投資できる投信としてはまさに元祖。

このファンドが無ければインデックスファンドの低コスト化はなかったのではないか。

同時期に設定されたファンドは今や時代遅れになっているが、いまだに最前線。

まとめると、以下の3点が評価されていると言えそうです。

  1. 信頼感:長年方針をブラさず、顔の見える運用体制であること
  2. 簡単:1本で債券を含めた国際分散投資が完結すること
  3. 歴史性:インデックスファンドの低コスト化のきっかけになったこと

併せて、私の評価ポイントも載せておきます。

  • 偏りのないアセットアロケーションの安心感
    ・・・時価総額比で世界の株式・債券を50%ずつ保有
  • より多くの人が受け入れやすいリスク・リターン水準

良いファンドだと思います。

セゾン・グローバルバランスファンドの長年の課題も指摘

落胆した表情のチンパンジー

課題も指摘されました。

それは信託報酬(運用コスト)を安くすることです。

世に溢れる多くのファンドと比べれば、グロバラの信託報酬は比較的安いほうです。
でも最安水準ではありません。

ここは私も長年我慢している点です。
0.3%代まではなんとか下がって欲しい・・・。

セゾン投信さん、なんとかお願いできないでしょうか!?

Fund of the Year 2022の結果から見えてくる「評価軸」

評価を表す星

Fund of the Yearで発表される、投票者のコメント。
それは私たち個人がファンドを選ぶ評価軸を教えてくれます。

寄せられたコメントから、ファンド選びの勘所をあぶり出してみます。

個人投資家がインデックスファンドを評価するポイント

インデックスファンドに投票した人のコメントには、以下のことを評価する声が多かったです。

投資に手間がかからない、簡単

とにかく簡単であること。
これを重視する声がとても多かったです。
私たちは日々忙しく、投資に投入できる労力には限りがあります。

  • 一本持っているだけで投資が完結する
  • 手間のかかるETFを投信化

投資を続けるために、こんなファンドが歓迎されるのは納得です。

低コスト

コストはリターンを削ります。
なるべく低いほうがいいです。

幅広く分散投資できる

投資先を分散するとリターンに対してリスクを改善することができます。

運用精度が高い

対象とする市場の値動きににピタリと追従できる、質の高いインデックスファンドに投資したいですね。

いずれもインデックスファンド選びで大切なことです。

一味違う。アクティブファンドの評価軸

アクティブファンドに投票した人のコメントには、以下のことを評価するコメントが多かったです。

運用方針に共感できる

もっとも重要なことです。
アクティブファンドの成績は運用方針、もっと言えばファンドマネージャー次第です。
運用方針を理解し共感できるファンドに資金を投じるべきです。

個別企業を応援できる、つながっている感がある

個人ではかけられる手間や資金に限界があるものの、個別企業に投資したい。
そんな人は自分と考えが近く、積極的に情報発信しているアクティブファンドを選ぶことが肝要です。

運用実績がいい

私はインデックスファンドを上回る運用実績を出すことがアクティブファンドの存在意義だと思っています。
よって運用実績は大切です。
ただ、過去の成績がいいからと言って将来もうまくいくとは限らないのが難しいところですね。

インデックスとはまた違った評価軸。
やはり、いずれも大切なことです。

インデックスでもアクティブでも大切なこと。それは誠実さ

電話をしながら笑顔の女性

インデックス・アクティブに関係なく、非常に多くの投資家が評価ポイントとして挙げたことが1つあります。

それは「顧客に誠実であること」です。

具体的にはこんなことを評価する声がありました。

  • 投資家との対話の機会を設けている
  • ファンドについての説明や情報発信を継続的に行う
  • ブレない運用方針
  • 顔が見える運用体制
  • ファンドを粗製乱造せず、長期的に運用している
  • 信託報酬を自律的に引き下げた実績
  • 長期保有者に利益を還元する姿勢(ひふみ投信の資産形成応援団など)

大切な資金を長期に渡って預ける。
ならば、信頼できる金融機関に託したい。

安心感と納得感を持って運用をしたい。
そのためには、顧客に誠実な運用をするファンドを選びたい。

その強い思いを多くのコメントから感じました。
ファンドや金融機関を選ぶうえで、外せない評価軸です。

まとめ:投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022では良質なファンドがずらり。誠実さは重要な評価軸

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2022のトロフィー

16回目の開催となったFund of the Year。
個人投資家にとっておおいに参考になるアワードです。

結果はこうなりました。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の圧勝。
  • 私が長年投資しているセゾン・グローバルバランスファンドも上位10傑に入り地力を示した。

ほかの上位入賞ファンドも、さすがの顔ぶれでした。

Fund of the Yearで発表された投票者のコメントからは、ファンドの様々な評価軸がうかがえました。
いい投信を選ぶためのポイントが見えてきます。

インデックスファンドを選ぶポイント

  • 投資に手間がかからない
  • 低コスト
  • 幅広く分散できる
  • 運用精度が高い

アクティブファンドを選ぶポイント

  • 運用方針に共感できる
  • 個別企業を応援できる、つながっている感がある
  • 運用実績がいい

多様な意見が発表される中で、ひときわ重要な評価軸も見えてきました。

それは顧客に誠実であることです。

いい投信を選ぶうえで、最も大切な条件の一つだと言えるでしょう。

★追記

素晴らしいFund of the Year 2022の舞台。
このイベントを手弁当で作り上げてくださった運営委員会の皆様に、心から感謝いたします。

私は今回、初めてFund of the Yearに投票をしました。

そこには誰に憚ることなく、ありのままの意見を表明する自由がありますね。
自由な舞台で、能動的に自分の考えを表明することができ、楽しかったです。

投票してよかった!

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